箱根まで市橋織江さんの写真展に行ってきた。
行くのを決めたのは数週間前のことで決めてからはお金と時間がないながらも何とか折り合いをつけた。そうまでしてでも、市橋織江さんのオリジナルプリントを見たかったのである。
箱根彫刻の森美術館は2月の中旬に降った大雪が未だに残っており、深い霧とでミステリアスな雰囲気だった。
今回の写真展は市橋さんの写真が100枚ほど展示しており、市橋さんのオリジナルプリントを初めて見ることができた。
素人の感想であるが、写真集との色の違いに驚いた。 何というか深くて濃い。
写真集でももちろん綺麗なのだけれど、写真集の方がのっぺりしている?淡白?
深いというか色乗りがいいということなんだろうか。。。
感覚的なところなのだが、自分なりに市橋さんの写真を具現化するならば「優しい世界」だと思った。
写真展を開催するによせたメッセージで市橋さんが
「今ここにあるのは、10数年という月日の凝縮のようでいて
実は約3秒でしかないと知ったとき、写真の儚さに改めて気づく。」
という言葉綴っていて、胸がクッとなった。
写真を作る過程に色んな工程があるとしても、市橋さんの撮る写真も自分の写真も同じ1/60秒であって、日々はその時間の連続であるだけなのだと。
その茫漠とした大きな流れのなかで、何か思いふいに掬いとるその一瞬をとどめる。
市橋さんのその一瞬は限りなく優しく見えた。
写真展を見終わったあと、彫刻の森を散策してmz-3で沢山写真を撮った。RB持って行っておけばよかった。
最近悩んでいけれど(また悩むかもしれないけれど)、作品がどうとかは隅に置いておいて、
自分の周りの時間、茫漠とした連続性のその中で一瞬をすくう。
なんだ、写真撮れるじゃないか。シャッターが軽快に切れたことが嬉しかった。
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